【保護猫とは】みんなに知ってほしい!日本の保護動物事情【解説】

保護猫 保護動物について

 

こんにちはMoeです。

 

なんだか最近よく耳にする、保護猫や保護動物。芸能人の間でも保護動物に対する活動が盛んにあり、気になるけど何だかよく分からない!そう思ってる人も多いはず。

 

Moe

今回は保護猫をメインに書いてみたよ。

 

保護猫って何??

保護猫とは

 

保護猫とは、飼い主に捨てられた猫、繁殖猫の引退後、多頭飼育崩壊、迷い猫、ブリーダー崩壊、動物愛護センターや保健所に持ち込まれた猫など…

 

行き場をなくして保護された猫を総称して「保護猫」と呼ぶ。

 

もちろん保護犬や他の動物もいるが、今回は我が家にいる猫達についても話していこと思うので、保護猫に限定していく。

 

保健所と動物愛護センターの違いって何??

保健所

保健所とは各市区町村にある動物を保護する施設

 

主に収容した動物の情報や里親募集はかけるけど、それ以上のケアや譲渡会は行わない。※地域によって保護しない保健所もある。

 

一定期間(保健所によって期間は異なる)を過ぎると動物愛護センターに移される。

 

動物愛護センター

動物愛護センターとは各都道府県にある動物を保護する施設で、保健所から移された動物をケアし、殺処分も行う施設

 

つまり流れとしては、保護されて、保健所へ行き、最終的に動物愛護センターへ。

 

保護 → 保健所 → 動物愛護センター

 

日本の保護動物事情ってどうなってるの?

日本の保護動物

 

まず知ってもらいたいのが、殺処分されている動物の数

 

2018年に殺処分された数 犬7,687頭 猫3万757頭

 

これは平均すると1日に犬は約21頭、猫は約84頭動物愛護センターで殺処分されている。

 

ちなみに動物愛護センターの引き取りに関して、犬は約10%、猫は約20%が飼い主の持ち込みだ。

 

引き取りの内訳は、猫に関しては、幼齢が全体の60%であるところから、去勢手術等を行わずに猫が勝手に増えてしまったということが推測できる。

 

何を隠そう、我が家の猫がそうなのである。

 

我が家には3匹の猫がいる。

 

1匹は生まれたばかり(およそ生後1週間と獣医は言っていた。)で親猫とはぐれたのだろう、道の隅っこでカラスに虐められているところを兄が発見した。

 

両目とも血だらけで、身体はノミが大量発生していたので、急いで保護し、飼うと決めたのだ!(こういう時我が家の一致団結と言ったらない)

 

保護猫 捨て猫

 

残りの2匹は兄妹で引き取った。妹の友達が猫を飼っていて、普段は外にも出して自由にしているという話だった。

 

ある日、お腹が大きくなっている事に気付き、あれよあれよという間に4匹の仔猫が生まれた。

 

だが、猫を飼っている人なら分かる、可愛いというだけでは飼えないのだ。ご飯代、猫砂代は馬鹿にならない。

 

その為、この飼い主は泣く泣く(?)保健所に連れて行くと言うのだ。

 

私達家族は兎に角、殺処分だけはさせない!と堅く誓い(家族の一致団結パート2)、猫好きに声をかけ、保健所行きの1日前にその飼い主宅に押しかけ、見事4匹引き取った。

 

保護猫 捨て猫

 

私の家族間で動物をペットショップで買うという選択肢が元々なく、小学生の頃飼ってたハムスターもマリナちゃんから貰い大切に育てていた。

 

少し脱線したが、次は海外の保護猫状況に関して話ていこうと思う。

 

 

海外と比べて日本は遅れてる?

 

ペットの先進国としてよく挙げられている、ドイツのペット事情を少し紐解いていこう。

 

そもそもの話ではあるが、海外でペットショップというのがあまりメジャーな存在ではない。

 

私はニュージーランドとカナダへ留学経験があるが、ペットショップというものを1回も見かけた事はなかった。

 

ドイツもペットショップが殆どなく、民間の動物保護団体が比較的多く存在し、その中でも「ティアハイム」という施設の話をよく耳にする。

 

 

ティアハイムとは

寄付を資本として私的に運営されている「動物保護施設」のこと。

 

 

ペットショップも無いこともないが、ペットショップに行くと、「まずはティアハイムに行ってみては?」という提案もあるそうだ。

 

日本だったらクレームにも成りかねない。ドイツでは施設からペットを引き取るということが、ペットショップで買うよりも主流であるということなのだ。

 

ただ、ペットの先進国であるドイツも、厳密に言えば殺処分が行われていないわけではない。処分せざるを得ない場合がある。

 

それは、病気や怪我で生き続けることが苦痛と判断された場合だ。この様に苦しみながら生き続けさせるということが、動物虐待という考えによるものだ。

 

いわゆる、安楽死。

 

Moe

そういえばこむちゃんドイツに住んでたことあるけど、どうだった?
うん、ドイツはペットグッズを扱うお店はあっても、犬猫の生体販売をしているお店は1回も見かけなかった!

Komugi

Moe

やっぱりそうなんだねえ…。
ドイツ自体がペットはシェルターから引き取るのが当たり前っていう考えだし、まず生体販売しているペットショップがあっても反対の声が多くてお店自体が経営できないと思う。

Komugi

ドイツ人たちと話をしている時に日本のペットショップの話題になって非難されて居心地悪かったこともたくさんあったよ。笑

 

それぐらい、ドイツではペットショップの存在がありえないみたい。

Komugi

 

 

ドイツの現在の状況のまとめ

・ペットショップが少ない
・処分は病気や怪我で生きる方が苦痛となっている場合
・処分方法は獣医による安楽死

 

ドイツがペット先進国と呼ばれるのも肯ける。

 

ドイツは殺処分のゼロを目指しているわけではなく、ペットが苦しみ痛みながら生きていくならば安楽死をさせるという点から、日本が目指している殺処分ゼロという目的とはそもそも違うのかもしれない。

 

殺処分の方法は?

 

日本で行なわれている殺処分の方法

日本で多く行われている殺処分の方法とは、二酸化炭素による窒息死

 

複数頭が狭い部屋に集められ、ガスによる苦しみを伴う処分方法。この方法で、1日に約110頭が処分されている。

 

ドイツで行われている殺処分の方法

 

先程も記述した通り、ドイツでは病気や怪我で生きていることのが苦痛という判断になった場合、殺処分となる。

 

方法としては、獣医師による注射で安楽死

 

抱き抱えながら最期を看取る事もあるという。当然、その場合苦しみを伴わない。ドイツではそもそも二酸化炭素処分の部屋すらないのだ。

 

ここまで話ていると日本はペットに関して極悪な国の様に聞こえるが、こうした状況に立ち上がった人、団体がいる為、殺処分の数は劇的に減ってきているのだ。

 

環境省が出している資料によれば平成16年度の処分数は、犬155,870頭、猫238,929頭に対して、平成30年度の処分数は、犬7,687頭、猫30,757頭まで下がって来たのだ。

 

平成16年度

犬:155,870頭

猫:238,929頭

 

平成30年度

犬:7,687頭

猫:30,757頭

 

依然として、少ない数とは言い切れないのが現状ではあるが、確実に人々の意識が変わって来ている。

 

正直な話、私はこう言った類の話をするのがあまり得意ではない。

 

愛猫を毎日溺愛していると、この子もこうなる運命だったのかもしれないと、怖くて涙が出て来て、胸が張り裂けてしまいそうになるからである。

 

人間の都合で必要とされたり、捨てられたりするペットが後を立たないが、人間もまた弱いのだ。誰かを必要とし、また必要とされたいのだ!そう思う。

 

では、猫を迎える、もしくは将来的に迎えたいと思っている猫ビギナーさん達に知っておいて欲しい事がある。

 

 

去勢/避妊手術に関して

 

まず、去勢手術とはオス猫が繁殖できない様に外科的に精巣を摘出する手術の事で、避妊手術とはメス猫が排卵できない様に卵巣・子宮の摘出する手術の事。

 

去勢手術:オス猫が繁殖できない様に外科的に精巣を摘出する手術

避妊手術:メス猫が排卵できない様に卵巣・子宮の摘出する手術

 

もちろん、それぞれメリット・デメリットがある。

 

メリット

 

・望まない妊娠の回避
・発情期のストレスの軽減
・長生きする
・病気の予防

 

発情期になるとマーキングや気性が荒くなる猫も多い。我が家の猫は噛み癖が酷く、仔猫の時は生傷が絶えず身体中にあった。

 

知り合いの話では、噛み癖が酷くて保健所に連れてこうとも考えたという人がいたほど、猫の本気噛みはとても痛い。

 

獣医さんに相談が必要だが、我が家の猫の噛み癖は去勢手術でなくなった。

 

デメリット

 

・全身麻酔
・太りやすい体質になる

 

全身麻酔は人間でも大変。それが猫の小さい身体に打つわけなのでリスクがないわけではないが、病気の状態での麻酔とは違う為、そこまでのリスクは高くない。

 

太りやすくなるのは飼い主がきちんと管理する必要がありそう。

 

私も愛猫の子供なんて生まれたらそれはそれは可愛いに違いない!と、どれだけ見たいと思った事か。

 

でも、それとこれは別。きちんと手術してあげる事で、3匹はさほど喧嘩する事もなく、仲良く暮らせているのだと思う。

 

それに万が一外に出た場合でも赤ちゃんの心配はなくなる。

 

ちなみに、野良猫や地域猫(地域の人達がみんなでご飯やトイレなどのお世話をしている猫)の耳がV字にカットされているのを見た事はないだろうか?

 

続いては、そんなV字耳の猫、通称「さくらねこ」について。

 

さくらねこって何?

保護猫 さくらねこ

引用どうぶつ基金公式サイト

 

さくらねことは避妊・去勢手術が済んでいることが分かる様に耳をV字にカットされた地域猫の事。

 

耳の形がさくらに似ている事からさくらねこと呼ばれている。

 

「耳をカット!?それって動物虐待じゃん…」という声も聞こえてきそうだが、麻酔を聞かせて不妊手術をする時に一緒に耳先をカットするため、猫が痛みを感じることはない。

 

カット後もしっかりと止血をし、獣医によって手厚いケアがされる。

 

なによりこの「さくら耳」は、もう一度捕まえて手術をしてしまわないように、そして殺処分される猫が増えないためにも大事な「印」なのだ。

 

野良猫や地域猫もそのままにしておくと、どんどん数が増え、保護猫の対象となり、最悪の場合、殺処分になってしまう。

 

そんな状態を防ぐ為に、ボランティアや地域の人で捕獲し、避妊/去勢手術をしたら元の場所に戻す、もしくは里親探しを行う。

 

続いて、保護猫の内訳の中にも多くいる、引退した繁殖犬/猫について。

 

 

繁殖犬/猫って何??

 

繁殖犬/猫とは、ペットショップで売る為に繁殖させる専用の犬/猫のこと。

 

犬は通常2回繁殖期があるのだが、最大1年間で4回させる事が出来る。(4回というのは虐待の域)

 

ただし日光を12時間程度当てる必要がある為、悪徳な業者等は蛍光灯等を当てて無理矢理繁殖させたりする。

 

私の祖母の家では元繁殖犬のミニチュアプードルを家族として迎えたが、最初の頃はずっと怯えており、抱っこは疎か、目を合わせる事もできなかった。

 

まだたったの3歳だったが、歯も骨もボロボロで、獣医さんには長くは生きられないかもしれないと言われたと祖母は言っていた。

 

名前もなかったそのミニチュアプードルは一体どんな所で育ち、何回繁殖をさせられたかは知る事も出来ないが、祖母が引き取って1年経つまで、そのプードルの声を聞く事もなかった。

 

鳴くことも許されず、小さいケージの中で繁殖だけをさせられたその子には、祖母を家族と認識し、信じるまで約1年間もの時間がかかった。

 

今では祖母が行く所に全て付いて回り、祖母が座れば膝の上に座る大の甘えん坊になった。

 

保護動物

 

祖母はその子の為に洋服を編み、その子も嬉しそうにそれを着るのだ。

 

誰がどうしてこんな可愛い子をこんなボロボロにしたのだ!そう思っていたが、違う。可愛いから増やしたんだ。

 

もちろん全ての繁殖犬/猫が劣悪な環境下での繁殖を強いられているというわけではないが、繁殖のみを目的として育てられている犬/猫がいるというのは紛れもない事実なのである。

 

猫は特に犬よりも種雄の数が少ない為、近親交配になる場合が多く、遺伝的な疾患を持って生まれる猫が多い。

 

実はスコティッシュフォールドはそうして疾患を持って生まれた品種である。あの折れた耳も骨軟骨形成不全症という骨が正常に成長しないから起こる症状。

 

そうして生まれたスコティッシュフォールドやマンチカン等も当然可愛い。猫という生き物が既に可愛いのだ。

 

でもその可愛い猫が、そうした疾患の為に短命だったり、病気がちになってしまうのも、また事実なのだ。

 

数値規制って何?

 

芸能人の間でも話題になっている数値規制の話。なんだかよく分からない!難しい話っぽい!と思った方も少なからずいるはず。

 

数値規制というのは、繁殖犬/猫の暮らす施設や構造、生涯繁殖回数の上限などについて定めるもの。環境省令に盛り込まれる計画の話だ。

 

 

そして改正案の中に盛り込まれた数値は以下である。

 

 

高さ=体高×1.3    幅=体高×1,1

 

かなり意訳して噛み砕くと、こうである。

 

繁殖犬/猫が一生小さいゲージで日光も浴びれず蛍光灯の下で何回も死ぬまで繁殖出来る様に認めて下さいね!」と、いう改正案が提出されたのだ。

 

犬猫適正飼養推進協議会と一般社団法人ペットフード協会の会長が出したとの記事を読み、自分が何も知らない事は怖い事だと身震いした。

 

ペットショップで売られている可愛い動物は、そんな悲惨な状況下で生まれてくる子もいる。(何度も言うが、全てのペットショップがそうでは無い)

 

そんな改正案認めてはいけない!と、声をあげたのが二階堂ふみ氏等で、拡散力があるのでSNS等知った方も多いのではないだろうか。

 

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おはようございます。 6月最後の日。 昨日の投稿で、多くの反響を頂いております。 ELLE ONLINEで連載を始めた際もお話させて頂いたのですが、自分の考えを投稿することは少し怖い気持ちもありました。 過去の無知だった自分への羞恥心、 自分の発信で何かが変わるのだろうか、 言葉を紡ぐ事は難しい、 誰も傷つけたくない、 そんな気持ちの中、 同じ思いを持つ方、 賛同してくださる方、 知って行動してくださる方、 沢山の方々から勇気を頂きました。 本当にありがとうございます。 ペットショップにいる子も 保健所にいる子も みんな同じ命。 動物愛護後進国と言われている日本が、変わるチャンスでもあります。 人間以外の全ての動物にも、権利がある。 それはペット産業だけではないはず。 動物に携わるすべての人が、ちゃんと幸せになるためにも見直しが必要なのです。 まだまだ無知な部分も沢山ありますが、 学んで、考えて、皆さんと共有していきたい。 知ることで救える命を増やしたい。 今回のアクションを通して、出会えた勇気ある方々に、私も賛同致します。 7月に入っても、まだまだハガキやメールからご意見を受け付けてくださるそうです。 引き続き #動物のための数値規制を !! よろしくお願いします。 #数値規制

Fumi Nikaido(@fumi_nikaido)がシェアした投稿 –

 

私も漏れなくその一人であり、それから自分でも調べたのだ。

 

保護猫を飼いたいけど、まず触れ合いたい!

 

では、ペットショップではない所で、保護猫を引き取りたいけど、保健所とかはなんだか怖い。

 

見ただけじゃ中々決められなさそう…という方にオススメなのが保護猫の譲渡も可能な猫カフェだ。

 

実際に、海外では譲渡可能な保護猫の猫カフェが多くあり、メジャーになりつつある。私はカナダのバンクーバー とロシアのウラジオストクで猫カフェに行って来た。

 

ロシアの猫カフェ

ロシア ウラジオストックの保護猫カフェ/Cat Cafe Valeryanych

 

日本にも最近はこういう猫カフェが多くなって来た様に感じる。

 

猫カフェの良い点というのは、猫が普段通り生活している空間にこちらがお邪魔し、触れ合い、相性を確かめられるという点ではないだろうか。

 

東京にも譲渡可能な保護猫の猫カフェはある?

 

東京には既に22店舗以上のカフェが譲渡可能となっている。

 

譲渡は出来ないが、保護猫のみの猫カフェはもっとあり、保護猫に関しての受け入れ先も多くなって来ているのではないだろうか。

 

一度猫を飼いたいと思った時に考えてみる

保護動物

 

私が子供の頃は、アメリカンショートヘアに随分と憧れたものだ。真っ青な目と艶々とした毛並みは私の憧れの猫そのものだった。

 

それは今でも変わらず、ラグドールやチンチラなんかも可愛い。出来ることなら抱きしめたい。(笑)

 

でも、ペットショップに行く、その前に少しだけ思い出してほしい。

 

ペットショップで売られる犬や猫を減らすことが繁殖犬や猫を減らす事に繋がる。

 

保健所、動物愛護センターで失くなるかもしれない命を幸せに出来るかもしれない。

 

まとめ

 

・保護猫とは飼い主のいない猫
・保健所や動物愛護センターで一定期間をすぎると殺処分される
・保護猫のみを扱う譲渡可能な猫カフェがある
・ペットを飼うと決めたなら最後まで責任を持って育てる
・愛猫の去勢/避妊手術に関して考える
・愛情をたっぷり注ぐ

 

今回は猫がメインの話となったが、もちろん他にも飼育放棄された動物は多数存在している。

 

言葉の通じない動物と一緒に暮らす事は、当然楽しいことだけではなく、むしろ大変なことのが多いかもしれない。

 

それでも共に暮らす事を選んだのならば、きちんと愛情を持って育てる。但し、何か問題に直面したのならば、獣医さんやネットや同じ動物を飼っている人に相談してみよう。

 

少しでも殺処分が減り、幸せな猫や他の動物が増える事を願うばかりだ。

 

 

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